Vol au Ryűgenin (29 Avril 2004)
日本最古の火縄銃などが盗難
大徳寺・龍源院
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29日午前3時ごろ、京都市北区紫野大徳寺町の大徳寺塔頭・龍源院の東文洋住職(43)から、「火縄銃などの美術品が盗難に遭った」と、110番通報があった。上鴨署が調べたところ、書院に設置している2つのガラスケースが開けられ、常設展示していた火縄銃二丁と碁盤、碁筒(碁石入れ)2個などがなくなっていた。同署が窃盗事件として捜査している。
調べでは、火縄銃は長さ約150センチ、重さ約10キロ。長浜市立長浜城歴史博物館によると、銃床に「天正11(1583)年9月9日」と墨書があり、安土桃山時代の製造とされる。城を守るために城に備え付けて使用した銃で、製造年代が特定できる日本最古の火縄銃という。
碁盤と碁筒は、寺伝では、徳川家康と豊臣秀吉が対局した際に使ったとされ、葵(あおい)と桐(きり)の紋が入っている。火縄銃と碁盤一式は、岐阜県高山城の城主だった金森家から寄贈されたものという。いずれも重要文化財などの指定は受けていない。
同署によると、火縄銃を入れたケースは無施錠で、上のガラス板が外されていた。碁盤のケースは南京錠が切られていた。東住職が最後に確認したのは28日午後10時ごろという。
龍源院は夜間は門扉を施錠しているが、書院は庭に向かって開け放たれている。同署は何者かが庭の塀を乗り越えて侵入したとみている。
東住職は「修学旅行生たちに歴史に触れてもらおうと公開していたが、盗まれて残念だ。早く返してほしい」と話している。
写真=盗まれた火縄銃と碁盤、碁筒(龍源院提供)
from KyotoShinbun
Derničre mise ŕ jour 29/11/2012